第43章

酒井初音は金融サミットの招待状を手に、YNファイナンスの会議室へ足を踏み入れた。

今回ばかりは、周囲の視線にほんの少しだけ「見直した」という色が混じる。

この小娘――芯に、容赦のない強さがある。

けれど、商いの世界は浮き沈みが激しい。

金融業界などなおさら、潮目ひとつで景色が変わる。

招待状を手に入れた。

それで――次は?

本当の戦場に、守られて咲くだけのか弱い蔓草の居場所はない。

酒井初音は小ぶりのヒールを鳴らし、気品だけは崩さずに主座へ腰を下ろした。

一度、さらりと全員を見渡す。

「期限は三日」

「それが、私の答えよ」

少女は瞼をわずかに持ち上げ、白い指先を軽く振...

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